1. 技能実習生の受け入れ目的
Q. 外国人技能実習生制度の目的は何ですか?
A. 外国人技能実習生制度は、発展途上国等の人材育成を目的として、日本の技術や技能を習得し、自国の経済発展に貢献してもらうことを目的としています。介護分野では、実践的な介護スキルを学ぶための機会提供が主な目的です。
2. 受け入れの条件
Q. 技能実習生を受け入れるための条件は何ですか?
A.
- 受け入れ機関(施設)は、介護業務の内容や労働環境について明確にする必要があります。
- 監理団体を通じて、計画的な技能実習計画を作成・認定されることが必要です。
- 受け入れ人数は在籍職員数によって制限される場合があります(受け入れ人数枠-https://k-fuku.net/number/)。
- 介護施設の体制や研修プログラムが適切であることが求められます。
3. 必要な日本語能力
Q. 技能実習生にはどの程度の日本語能力が求められますか?
A. 技能実習1号(初年度)の受け入れ時には、一般的に「日本語能力試験(JLPT)N4レベル」以上が推奨されています。
介護の実務に対応するために、簡単な会話や指示を理解できる必要があります。
4. 受け入れの手順
Q. 技能実習生を受け入れるための手続きはどのように進めますか?
A.
- 監理団体の選定:監理団体を通じて技能実習生を受け入れる。
- 技能実習計画の作成・申請:法令に基づいた計画を作成し、外国人技能実習機構(OTIT)へ提出。
- 受け入れ準備:住居や職場環境の整備、指導者の配置など。
- 入国手続きと実習開始:入国後、講習を経て施設での技能実習が始まる。
5. 雇用条件・賃金
Q. 技能実習生の給与や労働条件はどうなりますか?
A.
- 労働条件は日本人従業員と同等の扱いが求められます(最低賃金以上の支給)。
- 労働時間、休憩時間、時間外労働なども労働基準法に準拠します。
- 実習内容や指導計画に沿って働いてもらう必要があります。
6. 生活支援について
Q. 技能実習生の生活面でのサポートは何が必要ですか?
A.
- 住居の確保:生活環境を整える(アパートや寮の提供)。
- 生活指導:日常生活における買い物、交通機関の利用、ゴミ出し等のルールを教える。
- 相談窓口:困ったことがあれば相談できる体制を整える(母国語対応が望ましい)。
7. 実習中の指導方法
Q. 技能実習生への指導はどのように行いますか?
A.
- OJT(実務指導):先輩職員が付き添い、業務を段階的に教える。
- 定期的な評価:技能実習計画に基づき進捗を確認し、必要に応じてフォローアップを行う。
- 日本語学習支援:日常会話や専門用語の理解を深めるため、教育機会を提供する。
8. 受け入れのメリットと課題
Q. 外国人介護人材を受け入れるメリットと課題は何ですか?
A.
メリット:
- 介護現場の人材不足の解消。
- 介護業務の国際化と職員の多様性の向上。
課題:
- 言語や文化の違いによるコミュニケーションの困難さ。
- 指導に時間や労力がかかる。
- 生活サポートやフォローアップの負担。
9. 技能実習後の進路
Q. 技能実習生が実習を終えた後、どうなりますか?
A. 技能実習が終了すれば、原則として母国へ帰国し、習得した技術や知識を活かすことが期待されます。ただし、特定技能制度を利用すれば、引き続き日本で働く道もあります。
10. 特定技能との違い
Q. 技能実習生と特定技能外国人の違いは何ですか?
A.
- 技能実習:技術移転を目的とし、期間は原則3年(最大5年)。
- 特定技能:人手不足解消を目的とし、即戦力としての就労を想定。期間は最長5年(特定技能2号は永続可)。
次回は管理団体と受け入れ企業がそれぞれがやることのQ&Aをお伝え致します。