インドネシアでは、いまだ多くの家庭が教育に十分なお金をかけることができず、日本で学び・働く夢を叶えるために高利のローンを組む若者たちがいる現状があります。
その現状を少しでも打開するため、私たちは地元の大学、送り出し機関、地元銀行と共に、無利子・無担保で学びと挑戦を支える仕組みを築くための話し合いを進めています。
具体的には、大学を拠点とした日本語・職業訓練の体制づくり、送り出し機関の法的整備、段階的な派遣計画、そして給与を活用した過剰な負担にならないような安全な返済・貯蓄スキームの構築など、教育・経済・制度をつなぐ多面的な取り組みです。
私たち日本には、人口こそ少ないものの、先人たちから脈々と受け継がれ、磨かれてきた確かな技術と知恵があります。
一方で東南アジアには、豊かな人口と資源がありながらも、まだ成長途中の技術や産業があります。だからこそ、人と教育を掛け合わせ、技術と資源を結び付けた未来づくりを、現地の方々と共に進めていきたいと心から願っています。
そして、ここに必要なのは綺麗事だけではありません。経済をまわさなければ、どんな理想も絵空事に終わってしまいます。教育にはお金がかかる。だからこそ「誰かが寄付すれば良い」「誰かが負担すれば良い」という話ではなく、自分のことを自分で考え、動き、支えられる仕組みを共に考え、つくることが何より大切だと私たちは考えています。
簡単に解ける課題ではありません。ですが、現状を深く知れば知るほど、日本側、受け入れ側ができることはたくさんあります。
言葉がうまく伝わらなくても、想いと行動、そしてAIなどテクノロジーの力を活かし、これからも国境を越えた信頼と協働の関係を築いていきます。
次の世代の若者たちが胸を張って挑戦し、学び、成長できる未来のために。私たちは一歩ずつ、誠実に歩んでいきます。